避雷針

妄想が多め

自分の機嫌は自分で取れ

疲れちまってるんだよ、放っておき

貴方は言う

掌は額に触れ、そっと撫でる

前髪を親指の先で2、3度はらう

眠る顔は幼く見えて、訳もなく涙が落ちる

都市に繰り出すとき、人は0でなければならない

この都市の人々はマイナスを帯びた0

そして眠るとき、やっとプラスを帯びた0

誰も聖母になれなく、ただ聖母を求めている

目を覚ますと朝の光が差しこんで

私たちはまたマイナスを帯びた0になる