避雷針

妄想が多め

贅沢

ドライヤーの熱風に吹かれて

いつかのことを思い出した

お母さんの手は強引に私の髪を梳かして

痛い、もっとやさしく と嘆いては

じゃあ自分でやりなさい と叱られ

不本意ながらごめんなさいをし

不機嫌なまま髪を結わいてもらう

欠けてるから欲しいのではなく

満ち足りてるから欲しいと思う

これではお母さんに叱られる

ごめんなさい

終電後の夜道