避雷針

妄想が多め

簡易夜空

くしゃくしゃと丸めたガムの銀紙の中に

無数の星が広がっていた

天と地が反対になって

私は夜空に落ちた

足元に星が散らかっていた

蹴飛ばしてみたり飛び跳ねてみたり

動き出した星は加速して

どこかへ消えていった

紺色の地平に腰掛けて

右手で星を浚う

でもどこへ行くあてもないから

元の場所に落としておいた

銀紙を破いた

もう地には戻れない

みなさんさようなら、良い夢を